研究大会のご案内
日本特別ニーズ教育学会第28回研究大会 第二次案内
皆様におかれましては、ご清祥のこととお喜び申し上げます。
第28回研究大会(2022年度)は、コロナ渦における社会情勢を鑑み、予定していた対面による開催
を取りやめ、下記の通りにオンライン開催ができるように準備を進めております。特別ニーズとは何か、特別ニーズにどのように応えるかを共に考えるシンポジウム等を企画しております。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
2022年7月16日
日本特別ニーズ教育学会第 28 回研究大会(新潟大会)
大会準備委員長 笠原芳隆 (上越教育大学)
1.日 時
2022 年 10 月 29 日(土)~30 日(日)
2.会 場
Zoomを用いたオンライン開催(Zoom等の詳細は参加申込みをされた方に追ってご連絡します)
3.内 容(予定)
4.参加費
正会員:3000円、学生・院生会員:1000円、臨時会員(一般):4000円
※参加費は、Peatixサイトよりクレジットカードで支払うか、コンビニ/ATM払いとなります。
※コンビニ/ATM払いの場合、手数料220円が必要になります。
※キャンセル、領収書の発行等の手続きも、すべてPeatixサイトを通して行ってください。
5.参加申し込み
以下のPeatixサイトよりお申し込みください。申し込み締め切りは9月30日(金)です。
※必ず、事前にお申込みください。当日参加はございません。
※初めてPeatixをお使いになる場合は、申し込み前にPeatixの「新規登録」が必要です。
【参加申し込みサイト(Peatix)】
https://sne28-niigata.peatix.com
6.発表申し込み
①自由研究発表と②若手チャレンジ研究会の2つの演題発表を募集します。
≪自由研究発表≫
一定期間、オンデマンドの発表動画(自由研究発表)を視聴できる形の研究発表+質疑応答の時間
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特別ニーズ教育の原理・歴史、教育制度・政策・運動、内容・方法、実践、諸外国の動向などに関する個人研究・共同研究の発表を募集します。
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発表資格は個人研究・共同研究ともに筆頭・連名発表者全員が本学会会員であることです。
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非会員の方は、筆頭発表者にはなれませんが、臨時会員(一般)として連名発表者になれます。
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発表を希望する方は、Peatixサイトより参加申し込みの手続きをした上で、9月14日(水)までに、以下の発表申し込みサイトより、お申込みください。
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発表者には、「A4サイズ2ページの発表抄録」(9月30日(金)締切)と「15分以内の発表動画(音声付きパワーポイントプレゼンテーション等)」(10月7日(金)締切)を求めます。提出方法等の詳細は、発表申し込みをされた方に別途お知らせいたします。
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発表抄録と発表動画は、大会前1週間程度の期間、参加者が視聴できるようにします。大会当日は、Zoom のブレイクアウトルーム機能を活用した分科会を設定し、その場で、発表3分(概要を報告する)、質疑応答7分に対応していただき、発表の成立といたします(参加者は事前に抄録・動画を視聴済みという前提です)。
≪若手チャレンジ研究会≫
Zoomミーティング等での双方向型の研究発表
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大学学部学生、特別専攻科学生、教職大学院学生、大学院修士課程・博士課程学生を対象に、卒業論文・修了論文・課題研究・修士論文・博士論文等の研究デザイン(研究経過)に関する発表を募集します。(通常の研究発表は「自由研究発表」にお申込みください)
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発表資格は本学会会員であることですが、大学学部学生・特別専攻科学生に限り、非会員のかたでも応募できます。
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なお、個人研究としての発表となりますので、指導教員が連名となる必要はございません。
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発表を希望する方は、Peatixサイトより参加申し込みの手続きをした上で、9月14日(水)までに、以下の発表申し込みサイトより、お申込みください。
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発表者には、「A4サイズ2ページの発表抄録」(9月30日(金)締切)と「発表用パワーポイント等」(当日、画面共有)を求めます。提出方法等の詳細は、発表申し込みをされた方に別途お知らせいたします。
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発表時間は各々15分、その後の質疑応答・コメント15分です。
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発表抄録は、大会1週間頃に、参加者がダウンロードできるようにします。大会当日は、Zoom のブレイクアウトルーム機能を活用し、その場で、パワーポイント等を共有しながら口頭発表をしていただき、質疑応答を受けていただきます。
≪発表申し込み方法≫
自由研究発表・若手チャレンジ研究会の発表申込につきましては、以下のサイト(Google フォー
ム)からお申し込みください。
【発表申し込みサイト(Googleフォーム)】
https://forms.gle/15apu2tronMgRqjdA
≪研究大会優秀発表賞≫
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第27回研究大会から理事会研究委員会により「研究大会優秀発表賞」制度が創設されました。優秀発表賞は本学会の「特別ニーズ教育に関する理論的・実践的研究を通して、学習と発達への権利に関する教育科学の確立を期する」という目的に資するため、研究大会の自由研究発表(若手チャレンジ研究会発表を含む)における優秀な研究発表の表彰を通して、特別ニーズ教育研究の奨励と次世代育成をめざすものです。
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優秀発表賞の対象は、研究大会の自由研究発表(若手チャレンジ研究会発表を含む)の筆頭発表者であり、かつ大学等の学部・専攻科・大学院等の学生、および研究歴の短い教育・保育・療育・福祉等の実践者とします。
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優秀発表賞の審査は、自由研究発表(若手チャレンジ研究会発表を含む)の分科会座長が発表要旨集掲載要旨、当日の発表内容・応答等を総合的に判断して、分科会各1名の候補者を理事会に推薦し、理事会の審議により決定します。
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優秀発表賞は、研究大会のクロ―ジングセッションにおいて理事会より発表・表彰し、授賞者に賞状を授与するとともに、本学会ウエブサイト・会報等にて公表を致します。
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優秀発表賞の詳細は、学会ホームページをご確認ください。
7.大会前から大会当日について
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参加申し込みをされた方には、1週間前くらいを目安に、当日の詳細なプログラム、発表要旨集、大会参加用ZoomのURL、自由研究発表等の発表データが共有されているドライブのURLなどを、Peatixのシステムを通して配信します。
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自由研究発表については、事前に視聴してください。質疑応答は、大会中に行うことができます。
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その他、大会当日に関するご案内は、Peatixのシステムからの配信となります。
8.プログラム概要
【実行委員会企画シンポジウム】10月29日(土)13:00~15:00
医療的ケア児の教育保障(発達保障)を考える
近年、医療の進歩を背景にかつては救命が困難であった重篤な病気をもつ子どもや極めて未熟な子どもの生存が可能になってきました。このような子どもの中には、救命されたものの生命の維持に高度な医療的ケアが不可欠な重度の障害をもつ子どもが増えてきており、人工呼吸器の管理等の医療ニーズが高い児童生徒も通うようになってきています。このような子どもたちが安全に通学できるように文科省は平成31年3月に「学校における医療的ケアの今後の対応について」を公布しました。また令和3年6月には、(医療的ケア児本人だけでなく養育する家族も含めた適切な支援の行うことを目的とした)「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が公布、同年9月から施行されました。
医療的ケア児を取り巻く環境の変化に伴い、政策が進み法律が制定され、教育分野だけでなく、医療や福祉分野においても、医療的ケア児の支援の充実にむけて取り組みが進められています。そのような中で、医療的ケア児の教育保障・発達保障を行っていくためには、教育・医療・福祉現場それぞれから現状や課題を聞き取り、支援体制の構築・推進のために関係機関の支援・連携がどのようになされていくべきかについて検討することが必要であると考えています。
こうした現状を踏まえながら本シンポジウムでは、医療的ケア児が抱える困難・ニーズや支援体制の現状などについて、教育分野、医療分野、福祉分野での取り組みに関する話題提供をいただき、教育保障・発達保障の視点に基づいた今後の医療的ケア児の支援のあり方を考えていきます。
話題提供
①飯田貴裕氏(新潟県教育委員会・指導主事):新潟県の教育現場における医療的ケア児の現状や医療的ケアの実施体制の現状についてお話をいただきます。
②中静康弘氏(新潟県立上越特別支援学校・校長):校内における医療的ケア児への支援や取り組みの実際についてお話をいただきます。
③鹿目功二氏(新潟県立上越特別支援学校・教諭):校内における医療的ケア児への支援や取り組みの実際についてお話をいただきます。
④特別支援学校高等部生徒:医療的ケア児に対する教育保障(発達保障)に向けた課題について当事者の立場からお話をいただきます。
⑤田中美央氏(新潟大学医学部保健学科・准教授):医療的ケア児に対する教育保障(発達保障)に向けた課題について医療の立場からお話をいただきます。
⑥寺尾明美氏(特定非営利活動法人ギフテッド・理事長):医療的ケア児に対する教育保障(発達保障)に向けた課題について福祉の立場からお話をいただきます。
企 画 :新潟大学・准教授 渡邉流理也
コーディネーター:上越教育大学・教授 笠原 芳隆
当 日 運 営 :上越教育大学・准教授 池田 吉史
【理事会企画・課題研究】10月30日(日)13:00~15:30
特別ニーズ教育の「特別ニーズ」とは何か、改めて検討する
1995年の本学会設立から27年が経過するなかで、今期理事会では任期の3年をかけて本学会の原理的な概念である「特別ニーズ教育」とは何か、その現代的な意義と課題はいかなるものかについて問い直す作業に取り組んでいます。
第1年度(2019~2020年)には「障害」概念との関係で特別ニーズ教育を問い直し、第2年度(2020~2021年)には諸外国のインクルーシブ教育・特別教育・障害児教育等との比較教育的考察を通して日本の特別ニーズ教育の課題等について検討してきました。
それらの作業をふまえて、第3年度(2021~2022 年)においては「特別ニーズ教育の「特別ニーズ」とは何か、改めて検討する」という課題のもとに、検討を進めてきました。具体的には、「①本学会は当事者の特別ニーズをどこまで解明できたのか、②障害論と特別ニーズ論の関係と構造、③幼児における特別ニーズとは何か、④重症心身障害を有する子どもの特別ニーズとは何か、⑤当事者が捉える当事者の特別ニーズとピアサポート」という観点から、「特別ニーズ」とは何かにアプローチし、『SNEジャーナル』第28巻1号の特集企画としてきました。
本課題研究においてはその研究成果を報告し、研究大会での議論をふまえて、今期理事会の「『特別ニ
ーズ教育』とは何か、その現代的な意義と課題はいかなるものかについて問い直す」という宿題への報
告としたいと思います。
話題提供
①髙橋智氏(日本大学教授):「日本特別ニーズ教育学会は当事者の特別ニーズをどこまで解明できたのか:特別ニーズ教育における当事者性」
当事者調査研究の視点から27年間のSNEジャーナルの論考を概観し、日本特別ニーズ教育学会は当事者の特別ニーズをどこまで解明できたのかを検討するとともに、特別ニーズ教育における当事者性の課題・展望について論ずる。
②河合隆平氏(東京都立大学准教授):「障害論と特別ニーズ論の関係と構造:障害児教育と特別ニーズ教育の連携と協働」
障害論と特別ニーズ論の関係と構造を問うことは、ひいては障害児教育と特別ニーズ教育の連携と協働について議論することである。障害児教育の視点から見た四半世紀の特別ニーズ教育の到達点と展望について示す。
③田中謙氏(日本大学准教授):「特別ニーズを有する幼児の教育保障の課題」
戦後において幼児教育における特別ニーズを有する幼児の教育はきわめて低調であったが、その中でも取り組まれてきた教育保障の営為を明らかにするとともに、就学前における特別ニーズ教育の課題と展望について論ずる。
④渡邉流理也氏(新潟大学准教授):「重症心身障害を有する子どもの特別ニーズとは何か:その把握・理解と支援」
重症心身障害児の子どもの特別ニーズとは何か、その特別ニーズをどのように把握・理解して支援と発達保障につなげていくのか。特別ニーズ教育は重症心身障害児の発達支援において大きな弱点を有するが、その課題克服の視点や展望について論ずる。
⑤森定薫氏(ピアサポートセンター代表・社会福祉士):「当事者の特別ニーズとピアサポート」
「不登校、不適応、被虐待、精神障害、ヤングケアラー問題」等のピアサポートを長らく開拓してきた当事者の立場から、日本特別ニーズ教育学会が当事者の特別ニーズに応えることができているのかどうかについて論ずる。
企画・コーディネーター:日本大学・教授 髙橋智氏
司会:日本大学・教授 髙橋智氏、東京都立大学・准教授 河合隆平氏
9.共催・後援(予定)
共催 新潟大学教育学部・上越教育大学
後援 新潟県教育委員会・新潟市教育委員会
10.大会に関するお問い合わせ先
大会実行委員会: 委員長 笠原芳隆(上越教育大学)
委員(企画) 渡邉流理也(新潟大学)
委員(事務) 池田吉史(上越教育大学)
お問い合わせ先:sne28taikai(アット)gmail.com